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ベランダの屋根の修理方法と注意点も解説

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ベランダの屋根の修理方法と注意点も解説

ベランダの屋根の修理方法と注意点も解説 |

ベランダの屋根が破損して対処法を知りたい方もいらっしゃるでしょう。ベランダの屋根材は、種類によって機能性や寿命、費用などが変わってきます。事前に予備知識を押さえて、適した方法を探しましょう。屋根材が破損したままにすると、家の構造にも影響することもあります。自宅の維持管理のためにも、ベランダの屋根のメンテナンスをしっかり行いましょう。

本記事では、ベランダの屋根の修理方法と注意点について解説します。

ベランダの屋根が破損する原因

ベランダの屋根が破損する原因は主に2つ、経年劣化によるものと自然災害の被害によるものがあります。どんな建材でも、時間の経過とともに品質が低下します。また、台風や大雪など予期せぬ自然災害によって大きな被害を受ける可能性もあります。
新しく設置した屋根材でも、自然災害の影響が多い場所では劣化するのも早く、自然災害によって古い屋根材は壊れやすくなります。

経年劣化によるひび割れや欠け

屋根材は、乾燥や収縮、紫外線などによって劣化し、ひび割れたり欠けたり、サビも発生する性質を持っています
ベランダの屋根の役割は、室内環境やベランダを機能的に使えるように、日光や雨、風を遮ることです。したがって、屋根材には、ダイレクトに自然の力が影響するため、設置してから年月が経つと劣化するようになります。
また、ベランダの屋根は、使用する材質によっても劣化の進行が異なり、耐用年数もそれぞれです。

※屋根材の耐用年数

  • 硬質塩化ビニール:3年~5年
  • ポリカーボネート:7年〜10年
  • 金属屋根:40年以上

自然災害による被害

ベランダは、台風や積雪など自然災害の被害を受けやすく、風向きや風圧によって屋根材が飛来したり破損したりするケースもあります。また、雹で屋根材に穴が空いたり、積雪の荷重で屋根にヒビ割れが生じたりすることもあります。
自然災害による被害は、放置しておくとベランダ自体の劣化に影響するため、二次被害が起きないように、早めに修繕することが必要です。
台風や強風、雪が降った後は、ベランダの屋根の状態を点検して、こまめにメンテナンスすることをおすすめします。
また、自然災害の多い地域で使用する屋根材は、地域性に合う材質のものを選ぶことが必要です。

ベランダの屋根の種類

ベランダの屋根の種類について知っておくと、修理やメンテナンスのタイミングなどを判断しやすくなります。
屋根材で耐久性が高いものは、長期的に使用できて価格も高めになります。一方、耐久性が低めの屋根材は、価格は安く使用できる期間も短くなります。

波板

波板(なみいた)は、ベランダの屋根材の形状のことです。表面を波状にすることで強度があり軽くて丈夫な構造になっています。また、形状が波形になっているので、溝の部分から雨水も流れやすくなっていて、屋外で設置するベランダ、テラス、駐車場、駐輪場、物置などに良く使われています。
波板には、材質によって何種類かあり、素材別に特徴や耐用年数が異なります。

種類

メリット

デメリット

耐用年数

塩化ビニール

柔軟性があり加工しやすい

耐熱性が低い

3年~5年

ガラスネット

塩化ビニールより耐久性が高い

劣化すると割れやすい

5年前後

ポリカーボネート

衝撃や気候の変化にも強い

傷がつきやすい

7年~10年

パネル

ベランダやカーポート等に使用されるアクリル製やポリカーポネート性の屋根パネルです。板タイプのパネルで、波板と同様に屋外用に良く使われる屋根材です。
アクリル製は、透明度が高くガラスに比べて軽くて強度があり低価格です。
ポリカーボネートは、耐衝撃性や耐熱性に優れていて、衝撃強度はアクリル樹脂の 50 倍あります。

金属

金属製の屋根材と言えば、従来ではトタンが主流でしたが、最近は、ガルバリウムが、トタンよりも耐久性に優れていて需要が多くなっています。ガルバリウムは、金属コーティング層が施されているため、トタンよりも丈夫で寿命が長く使うことができます。

  • トタン:亜鉛メッキ鋼板。亜鉛をメッキ加工している
  • ガルバリウム:亜鉛に加えてアルミとシリコンの素材もコーティングしている

種類

メリット

デメリット

耐用年数

トタン

衝撃に強く軽量

サビやすい

10年前後

ガルバリウム

防食性・耐久性が高く強度がある

断熱性に欠ける

15年から20年

【素材別】ベランダの屋根を修理する際にかかる費用相場

ベランダの屋根を修理する際に、かかる費用を素材別に確認しておきましょう。
素材別の費用の他に、以下の費用を準備しておきましょう。

  • 既存の屋根の解体費:5,000円〜1万円
  • 新しい屋根材の取り付け費用:3万円~10万円
  • 廃材の処理運搬費:5,000円〜1万円

さらに、修理箇所が2階以上の場合は、足場設置が必要になるため、足場費用が別途かかります。足場設置の費用相場は、1㎡あたり600〜1,000円程度です。30坪の二階建ての足場にかかる費用相場は、およそ15万~20万程度になります。

硬質塩化ビニール

硬質塩化ビニールの費用相場は、1枚600円〜800円程度です。ガラスネット入りの場合は、1,500円〜1,800円程度で高めになります。硬質塩化ビニールは、屋根材の中では比較的安く、施工がしやすいので修理費用を抑えることができます。ガラスネット入りは、通常の塩化ビニールよりも耐久性が高くなりますが、ポリカーボネートや金属製と比較すると耐久性は低くなり、耐用年数も短くなります。

ポリカーボネート

費用対効果を考えた場合は、塩化ビニールよりもポリカーボネートの方が、材質の強度がありコスパの良い材質で人気です。費用相場は、1枚1,500円〜3,500円程度です。
ポリカーボネートは透明度があるので、屋根材に使った場合、明るさを確保できてデザイン性のあるベランダを設計できます。

金属屋根

金属屋根は、硬質塩化ビニールとポリカーボネートよりも費用は高く、相場は2,000円〜4,000円程度です。費用が高い分、耐久性やデザイン性に優れていて、長く使用できます。
また、金属製でも、トタンよりもガルバリウムの方が費用は高額になります。

ベランダの屋根の修理方法

ベランダの屋根の修理は、屋根の状態によって修理の方法が変わります。
パネル1枚だけの交換からベランダ自体を建て替える方法まで、ダメージの範囲ごとに解説していきます。

関連記事:屋根の修理にはどんな種類がある?屋根材ごとの費用も解説

ベランダの屋根のパネルを1枚だけ交換する

屋根材のパネル1枚だけ交換することもできます。1か所だけ軽度の穴やひび割れがある場合や、強風で飛来してしまった場合に対応できます。
塩化ビニールは、価格が安くなりますが、波板の場合は、板どうしを重ねて施工するため
1枚のみの交換は難しくなります。アクリルパネルであれば、価格は少し高めになりますが、1枚交換は可能です。

ベランダの屋根をすべて交換する

屋根全体が劣化している場合は、部分施工ではなく、すべて交換した方が耐久性を維持できて安心です。また、屋根材を支える柱やベランダ床が劣化している場合は、同時に補修工事した方が良いでしょう。さらに、ベランダの床の状態も点検して、必要であれば防水工事も行います。

ベランダの屋根を支柱から交換する

自然災害の被害によって支柱が曲がり外れてしまった場合は、支柱ごと新しく交換するようになります。支柱の種類は、ステンレス製と木製があり、支柱を埋める土台工事が必要な場合は、別途、費用がかかります

※ベランダ支柱の費用相場

  • ステンレス製の支柱:5万円前後
  • 木製の支柱:5万円前後

ベランダを撤去する

ベランダ自体が必要なくなった場合は、撤去することもできます。使用しないのにそのままにしておくと、強風や大雨の被害で危険性が高くなります。余計な手間やメンテナンスの負担がかかるため、使わないベランダは、早めに解体して撤去することをおすすめします。

ベランダを建て替える

ベランダを新しく建て替える場合は、使用する材料とベランダのサイズによって費用は変わります。今までのベランダが狭い場合は、敷地に合わせて広げることもできます。

ベランダの屋根を張り替える手順

続いて、ベランダの屋根を張り替える手順について確認しておきましょう。

手順①既存の屋根を取り外す

電動ドライバーを使って留め金具を外して、既存の屋根を解体します。屋根材を外したら、普段できていない箇所をキレイに掃除しておきましょう。

手順②下地を整える

既存の屋根材を外したら、新しい屋根材がしっかり固定するように下地を整えます。
下地処理は、ひび割れや穴を塞ぐためのコーキング作業や、鉄部(バルコニーの手すりなど)のサビ補修など、劣化状況に合わせて行います。

手順③ベランダのサイズに合わせた屋根材を用意する

ベランダのサイズに合わせて屋根材をカットします。波板の場合は、重ね部分の長さを計算してカットします。屋根材の種類に合わせて、ハサミ、カッター、または電動ノコギリで切断します。

手順④屋根材を留め具で固定する

屋根材に合った留め金具を取り付けて固定します。留め金具をしっかり固定することで、強風によるネジの緩みを防ぐことができます。

  • 傘釘:木製
  • ビス:木製または金属製
  • ポリカフック:アルミ製

ベランダの屋根を修理しないとどうなる?

ベランダの屋根を修理しないで放置しておくと、朽ちて倒れ、外壁や人に当たって、危険な状態になる可能性が高くなります。

剥がれた屋根が人や物に当たる

劣化したベランダを放置すると、人や物、家の外壁に影響があります。危険リスクを回避するために、屋根材や支柱など、定期的に点検してメンテナンスすることが必要です。

※剥がれた屋根の危険性

  • 屋根材が落下して人にケガをさせる
  • 屋根材が隣家に飛散して車や家を傷つける
  • 支柱ごと倒れて外壁が損傷する
  • 外壁の破損部分から雨水が入って雨漏りする
  • 自然災害によってベランダ全体が倒壊する

支柱ごと倒れてしまう

ベランダの屋根を支えている支柱が劣化すると、屋根ごと倒れてしまうこともあります。
支柱にサビや腐食などの劣化が見られる場合は、早めに屋根材を取り外して、支柱も一緒に取替える必要があります。
ベランダの状態を点検する際は、屋根材だけでなく支柱のサビや腐食をチェックし、部分補修で問題なければ、ケレン作業でサビを落としてサビ止めを塗っておくと良いでしょう。

外壁が破損する

屋根材が崩れて家の外壁に倒れてしまった場合、損傷した外壁のヒビから雨水が侵入すると、壁の内部が腐食する原因になります。シロアリやダニ、カビ等が発生し、衛生状態が悪くなって、居住者の健康被害と住宅の寿命を縮める原因になります。
ベランダの屋根は、修理しないと、屋根だけでなく家全体の劣化に繋がる可能性もあるため、なるべく早めに修理することが必要です。

ベランダの屋根の修理を依頼できる業者

ベランダの屋根を修理したい場合は、以下の専門業者に依頼しましょう。

  • 建築板金業者
  • リフォーム会社
  • ホームセンター

建築板金業者

金属板の加工から施工までを行う業者です。薄い金属板の建材を加工して屋根、外壁、雨樋などの施工を請け負います。建築物の屋根だけでなく、ベランダ屋根のような小規模な施工も受注しています。
ベランダの屋根修理で業者を選ぶ際は、まずは建築板金業者に相談すると良いでしょう。

※建築板金業者の業態

  • 屋根工事(雨樋工事、ベランダ屋根工事)
  • 外壁工事
  • 壁・天井工事
  • ダクト工事、保温・保冷工事、金属加工
  • 看板・金物工事

リフォーム会社

建物の内装・外装、店舗、断熱など、建物に関わるリフォーム全般を行う会社です。家のリフォームを検討している場合に、ベランダの屋根の修理を一緒に依頼することができます。
ひとつの会社で、家全体を一括リフォームで見積を依頼できるので、複数の業者に相談する手間が省けます。リフォーム会社は下請け会社に発注するケースが多いので、手数料や費用について事前に確認しましょう。

ホームセンター

ホームセンター内で、ベランダの屋根修理のプラン用のコーナーを設置しているところもあります。あらかじめプラン内容や費用がハッキリしているため、予算と内容が合えばお手軽な方法としておすすめです。また、リフォーム会社よりも、比較的安く費用を抑えることができる傾向です。

ベランダの屋根の修理費用を安くする方法

ベランダの屋根修理を安く抑えたい場合は、相見積もりの依頼や火災保険の利用を検討しましょう。
安くできるだけでなく、施工品質や依頼する業者の実績や経験、もしもに備えた準備についてもしっかり確認しておきましょう。

複数の業者から見積もりを取る

修理を依頼する業者は、1社だけではなく複数社に相見積もりをして、内容を比較検討しましょう。1社のみでは、費用相場やサービスの違いがわからないため、相見積もりをすることで、各業者のメリットとデメリットを知って判断できやすくなります。

火災保険を利用する

ベランダ屋根の修理に火災保険が適用されるケースもあります。依頼内容が火災保険の適用内であるか事前に確認しましょう。
以下は、ベランダの屋根に関する火災保険のチェックポイントです。

  • ベランダ屋根の破損が、自然災害の被害であれば、火災保険適用される
  • 経年劣化による破損した箇所は、火災保険の適用にならない
  • 免責金額(自己負担額)について確認する
  • 火災保険の申請内容を偽装するとペナルティの対象になる
  • 火災保険の適用については、専門業者に調査依頼して決める

ベランダの屋根の修理は早めに専門業者に依頼しましょう

ベランダの破損は、そのままにしておくと、家全体の劣化に影響するため、早めに修理が必要です。自然災害によって屋根の倒壊の恐れもありますので、周辺に危害を与えないうちに専門業者に相談しましょう。修理を依頼する際は、屋根材の種類によって、耐用年数、施工期間や費用などが異なりますので、ベランダの環境に適した材質の屋根材を選びましょう。

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