屋根の劣化による雨漏りの修理にかかる費用は?相場を紹介
2024.06.24 お役立ち情報
屋根から雨漏りが発生したら、早めの修理が必要です。しかし、屋根修理にかかる費用や業者の選び方がわからなければ、つい後回しにしてしまうこともあるでしょう。
本記事では、屋根から雨漏りしたときにやるべきことや修理費用について解説します。屋根修理業者を選ぶポイントや悪徳業者の見分け方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
雨漏りを発見したらやるべきこと
屋根から雨漏りが発生したら焦らず、やるべきことを一つずつしていきましょう。
床が濡れないようにする
屋根から雨漏りすると、天井から雨水がポタポタと落ちてきます。何もせずに放置しておくと床が濡れて滑りやすくなったり腐食の原因になったりするため、応急処置をしましょう。まずはブルーシートを敷いて、その上にバケツを置きます。バケツの中に新聞紙やタオルを入れて、水の飛び散りを防ぎましょう。
雨漏りしている箇所を撮影する
雨漏り箇所はあらかじめ撮影しておきましょう。雨漏り箇所の特定には時間も費用もかかりますが、写真があればある程度範囲を絞れます。写真は、さまざまなアングルから撮影するのがポイントです。角度の違う写真を集めることで、原因追求をスムーズに進められます。
雨漏りを修理せず放置するのは危険?
雨漏りを放置するのは危険です。屋根材や下地材をはじめ、天井や床などさまざまな箇所で二次災害が発生する恐れがあります。雨漏りによって住宅全体の湿度が高まれば、カビやシロアリなどの有害な要素が繁殖しかねません。カビは健康に悪影響を及ぼし、シロアリは住宅全体の寿命を縮める存在です。雨漏りは放置しても自然に直る現象ではないため、きちんと修理を行いましょう。
関連記事:雨樋の破損やゆがみの放置は危険!屋根との密接な関係性について
屋根からの雨漏りの原因とは?
ここでは、屋根から雨漏りする原因について解説します。
屋根全体の経年劣化
屋根は常に雨風や紫外線に晒されているため、経年によって徐々に劣化していきます。経年劣化の初期症状は色あせです。屋根の塗装が薄くなり、くすんだ色になっていきます。これは、防水機能が低下しているサインでもあります。次第にコケやカビが繁殖し、塗膜が剥がれ、乾燥によってひび割れを引き起こします。
屋根に使用している板金の劣化
屋根に使用している板金の劣化も雨漏り原因の一つです。板金は本来、雨水の浸入を防ぐ役割を果たしています。しかし屋根材同様、常に雨風に晒されるため徐々に劣化し、雨水の浸入を防げなくなるのです。板金は劣化すると、固定している釘が抜けたり内部の貫板が腐食したりします。地上からは目に見えにくい部位のため、業者による点検を定期的に実施しましょう。
ルーフィングの劣化
屋根材の下に設置されているルーフィングが劣化すると、雨漏りするリスクは高まります。ルーフィングは屋根からの雨漏りを防ぐのに使用する、防水性に優れたシートです。しかし、ルーフィングにも寿命があり、年数を重ねるごとに劣化していきます。ルーフィングの寿命を迎えたら、定期的に雨漏りしていないか確認することが大切です。
屋根からの雨漏りを修理する際の費用相場
屋根からの雨漏りを修理する際にかかる費用は、修理方法によって異なります。修理方法別の費用相場は、下記表をご覧ください。
修理方法 |
費用相場 |
塗装 |
約30〜70万円 |
部分補修 |
約3〜15万円 |
カバー工法 |
約80〜150万円 |
葺き替え |
約100〜170万円 |
修理方法は、雨漏りの原因や既存屋根の状態、今後の屋根の在り方などで決まります。
小さなひび割れや穴あき程度であれば、コーキングした上で塗装による修理が可能です。塗装は雨漏りを予防するのに最適な修理方法で、屋根面の防水性を高めて水を浸透しにくくさせます。屋根材のズレやひび割れなど、小規模で軽度な劣化症状であれば、部分補修で直ることがほとんどです。
しかし、破損箇所が多かったり下地まで浸水していたりする場合は、カバー工法や葺き替えなどの工事が必要になります。まずは業者に現状を確認してもらい、最適な修理方法を聞きましょう。
雨漏りの修理費が高額になる場合
雨漏りにかかる修理費用は修理方法によって左右されますが、別の理由で変動することもあります。ここでは、高額になりうるケースについて見ていきましょう。
大がかりな調査を行う
雨漏り調査に手間や時間がかかると、修理費用が高くなるケースがあります。ほとんどの場合、目視調査は無料ですが、道具を使う調査は費用がかかります。原因特定に時間がかかれば、複数の調査方法を実施するケースも少なくありません。
材質が腐食している
屋根材そのものやルーフィングなどの材質が腐食していると、葺き替えによる修理に選択肢が限られます。塗装や部分補修、カバー工法で直せる段階であれば、比較的安く修理できていたかもしれません。しかし、雨漏りを防ぐ機能を失った箇所が広範囲であればあるほど、屋根全体を一新するしかないでしょう。
雨漏りの修理費を安く抑える方法
雨漏りの修理にかかる費用を、合法的に安く抑える方法があります。予算オーバーしたときや納得のいかない費用請求のときは、ぜひ試してみてください。
相見積もりをとる
雨漏りの修理を検討する際は、相見積もりをとりましょう。相見積もりとは、複数の業者から見積もりをとる手段のことです。複数の見積もりを手元に並べることで、価格比較ができます。
業者によって提案する修理方法や使用する素材に違いがあるため、見積もり金額がかなり違うことも少なくありません。わかりやすいように比較するなら、内容を統一するのがポイントです。そうすることで、価格の比較や業者の得意分野を知ることができます。
必要以上の工事を行わない
屋根から雨漏りしたら、新しい屋根材を被せたり交換したりと大掛かりな工事が必要と思っている方も多いでしょう。しかし、必ずしもカバー工法や葺き替えを行う義務はありません。雨漏りの箇所が小規模だったり軽度であったりする場合は、部分補修ができることもあります。
いずれカバー工法や葺き替えをする予定であれば、屋根の状態が悪くない限り急ぐ必要はありません。必要以上の工事を行わないことで、費用を安く抑えられます。
できる限り早く業者に依頼する
軽度の雨漏りであれば、部分的な修理で解決するかもしれません。しかし、雨漏りを放置して劣化や腐食が進めば、屋根の至るところでダメージが見られ、大掛かりな修理でないと直せない可能性があります。雨漏りが止まっても、決して直ったわけではありません。見えない部分でどんどん雨水の浸水が進んでいるため、できる限り早い修理が必要です。業者に雨漏りしている旨を伝えて、日程調整を行いましょう。
雨漏り修理の業者の選び方
屋根からの雨漏り修理を問題なく行うためには、信頼できる業者選びが欠かせません。業者選びは価格だけではなく、仕事への姿勢や近所への気遣い、施工後の対応など総合的に判断した上で決めることが重要です。ここでは、業者を選ぶときのポイントを4つ紹介します。
正確な原因を特定できるか
屋根からの雨漏りを直すためには、まず原因箇所の特定が重要です。原因である雨漏り箇所を見つけきれなければ、修理の意味がありません。雨漏りの原因箇所の特定に加えて、屋根材や下地材、内部の木材の劣化状況もしっかり調査した上で施工してくれる業者を選びましょう。
なお、雨漏り調査には次の5つの方法があります。
- 目視調査
- 赤外線サーモグラフィ調査
- 散水調査
- 含水調査
- 温湿度測定
まずは目視で屋根面や内部の調査を行い全体像を把握します。次に赤外線サーモグラフィ調査です。建物を撮影して水分による温度変化を調べ、雨漏り範囲を絞ります。実際に散水してみて、雨漏りするようであれば原因箇所の特定完了です。雨漏り調査でも知識と経験が必要のため、プロの屋根修理業者に依頼しましょう。
修理費用が相場内に収まっているか
屋根修理にかかる費用は業者によって異なります。なぜなら修理内容や範囲、使用する素材などが業者によって異なるからです。しかし、修理方法によってある程度の費用相場は決まっています。重要視するのは、修理費用が相場内に収まっているかどうかです。
複数の業者から見積もりをとると、安価だったり高額だったりとあまりにも差がある場合も珍しくありません。安価な業者は、材料費や人件費を省いている可能性があります。一方で高額な業者は、単に割高請求していることも少なくありません。
劣化状況や修理範囲、構造によって費用は変動しますが、ある程度の相場を把握した上で見積もりをとりましょう。
近所への配慮があるか
屋根修理は少なからず騒音が発生します。足場の設置や高圧洗浄、屋根材の取り付け、職人同士の話声など、普段とは異なる音に近所は敏感になるものです。場合によって業者や依頼主にクレームが入ることも少なくありません。
屋根修理を行う上で近所への挨拶回りや工事日程の共有など、自らしてくれる業者を選ぶと安心です。丁寧に対応してくれる業者であれば、長期間に及ぶ屋根修理であっても近所の人たちは温かい目で見守っててくれるでしょう。
万が一、クレームが入ったときの対応についても確認し、契約前に不安を取り除きましょう。
アフターサービスが充実しているか
アフターサービスが充実している屋根修理業者は、安心して工事を依頼できます。雨漏り修理に限らず、屋根修理は一度したら終わりではありません。修理後に施工不良や雨漏りが発生する可能性がゼロとは言いきれないからです。そのため、アフターサービスが充実している業者を選ぶほうが何かあったときでも安心です。
アフターサービスがあれば、基本的に追加で費用が発生することはありません。万が一施工が必要となれば、業者は赤字になるでしょう。赤字になる可能性があるにもかかわらず、アフターサービスを充実させている業者は施工技術に自信がある証拠です。
関連記事:屋根修理の業者の選び方とは?業者の種類とともに解説
悪徳な屋根修理業者を見抜く方法とは
屋根の修理業者の中には、「アポなし訪問」や「大幅値下げキャンペーン」による悪質な手口を使って契約を迫る業者がいます。悪徳な修理業者かどうかは、当事者である方が見抜くしかありません。しかし、優良か悪徳かの見分けは知識がないと難しいかもしれません。
ここでは、悪徳な屋根修理業者を見抜く方法を3つ紹介します。見るべきポイントを押さえて、悪徳業者による被害から逃れましょう。
屋根修理に関する知識があるか
屋根修理業者が訪問してきたり相談会で話す機会があったりする場合は、屋根修理に関する知識があるか確認しましょう。豊富な知識と経験を証明できる実績があれば、信ぴょう性が増します。
一方の悪徳業者は、屋根修理に関する知識に乏しい傾向にあります。「屋根材の種類」「屋根の費用相場」「足場代」「屋根修理の工期」などを聞くと、具体的な回答を得られず、少々疑わしい印象を抱くでしょう。
屋根修理が初めての方は基礎知識が身についていないため、悪徳業者が話す内容を鵜呑みにしやすいかもしれません。知識は乏しくても、言い回しがうまかったり質問する隙を与えないトークをしたりするため、とんとん拍子に話が進んで契約にこぎつけます。
名刺やパンフレットを持参しているか
悪徳業者の多くは、会社や身分を特定されないように名刺やパンフレットを持参しないケースも少なくありません。そのため、持参の有無で信頼できるかどうかの判断ができます。まずは、屋根修理業者が名乗ってきたら「名刺やパンフレットをください」と聞いてみましょう。
悪徳業者の場合は、「近所を工事中のため立ち寄っただけで持参していないんです」「先ほど名刺を切らしてしまいまして」と言い訳をします。営業する上で、名刺やパンフレットを渡さないのはありえない話です。お客様を安心させる材料の一つなので、渡せない時点で相談や依頼はしないようにしましょう。
もし本当に名刺やパンフレットを切らしていた場合でも、一般的な業者であれば会社のホームページや住所、電話番号などを教えてくれるはずです。
相見積もりを拒否してこないか
相見積もりをさせないようにあれこれ言ってくる場合は、悪徳業者の可能性が高いと考えられます。悪徳業者の場合は契約を急かしてくることがほとんどです。見積もりを出したその場で、あらゆる手を使って契約を迫ってきます。
例えば「今決めていただければ30万円の値引きです」「この価格は今日まで」と、当日に絞った言い方をしてくるのが定番の手口です。一般的な業者であれば、お客様の気持ちを汲んで検討期間を設けたり後日改めて見積もりしたりします。
最近では相見積もりをするのは一般的になってきているため、否定してくる業者には関わらないようにするのが懸命です。気になる屋根修理業者に相見積もりを依頼して、納得した上で契約するようにしましょう。
関連記事:屋根修理の詐欺に注意!被害を防ぐ方法とは
屋根からの雨漏りは早めの修理が肝心
また、悪徳業者による勧誘には注意してください。屋根業者は特別な資格がなくても行えるため「私は屋根の修理業者です」と名乗れば、誰でも屋根修理業者になれてしまいます。悪質な手口による被害は相次いでいるので、本記事で紹介した見分けるポイントを踏まえて業者と関わるようにしてください。
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