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アスファルトシングルの特徴やメンテナンス方法・費用について |株式会社ミヤケン|1 ページ目

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アスファルトシングルの特徴やメンテナンス方法・費用について

屋根材の1つであるアスファルトシングルは、米国やカナダで広く使われています。
日本での普及率は低めですが、デザイン性や機能性が高いことから少しずつ採用されているお家が増えてきています。
そこで今回は、アスファルトシングルの特徴や費用、メンテナンス方法について解説していきます。

アスファルトシングルとは

アスファルトシングルは、道路でも使用されているコンクリート(アスファルト)にガラス繊維を含ませ、細かくした天然石などを張り付けて出来た素材です。
扱いやすいゴムのようなシート形状が特徴で、複雑な形の屋根にも施工することができます。
アスファルトシングル

■アスファルトシングルの種類

実はアスファルトシングルの中にもいくつかの種類があります。ここからは、それぞれの特徴について解説していきます。

  • シングル
    日本のアスファルトシングルで最も利用されている「シングル」は、表面を焼成彩色砂で仕上げが特徴です。
    カラーバリエーション13種類と豊富で、深みのある色調が人気です。
    角度やお家の立地場所、太陽光によって雰囲気が変わるため、デザイン性を重視する場合に選ばれることも多いです。
    シングル
  • ロフティ
    ロフティは前述で紹介したシングルのランクアップバージョンの素材です。
    天然石で仕上げているため、ドッシリとした雰囲気を表現できるのが特徴です。カラーバリエーションは3色で少なめですが、シングルと比べると約40%厚い屋根材になっているため、耐久性も向上しています。
  • アルマ
    アルマはロフティと同じ天然石仕上げになっており、2層構造であることが特徴です。
    耐風圧性や耐水性、耐衝撃性に優れておりカラーバリエーションも5色で展開されているため、比較的選びやすい屋根材です。
    アルマ
  • リッジウェイ
    リッジウェイは、仕上げや構造がアルマと似ていますが、販売会社が異なります。
    細かく砕かれた天然石が美しいグラデーションがあり、立体感を与えてくれるのが特徴です。また耐久性にも優れているため、人気種類の一つです。
    リッジウェイ
  • オークリッジスーパー
    オークリッジスーパーはアルマと同じく、2層構造の天然石仕上げの屋根材です。
    2層構造で天然石仕上げの屋根材の中で1番カラーバリエーションが豊富であり、耐久性に加えてデザイン性を求める方に選ばれています。

オッグリッチスーパー

■アスファルトシングルのメリット・デメリット

ここからは、アスファルトシングルのメリット・デメリットについてご紹介していきます。

  • メリット

アスファルトシングルのメリットには以下の5つが挙げられます。

複雑な屋根の形状にも対応できる 

前述の通り、アスファルトシングルはゴムのように折り曲げられるほど扱いやすい屋根材であるため、複雑な屋根にも使いやすいです。
そのため、デザイン性を重視した建物の屋根にアスファルトシングルが使われることが多いです。
扱いやすい屋根

防音性が高い

アスファルトシングルは、防音性にも優れています。特に天然石仕上げの屋根材であれば、天然石が緩衝材の代わりとして役立つため、雨の音もほとんど気になりません。

雨音

防水性が高い

アスファルトシングルはシングルセメントと呼ばれる専用の接着剤を使うため、屋根材の下に葺くルーフィング(防水シート)に余計な穴を開けずに済みます。
雨水の侵入を防ぐ大切なルーフィングは、アスファルトシングルとの相性が良いと言えるでしょう。
しかし、過度に複雑な屋根の施工となると釘を打つ箇所がある場合もあります。複雑な屋根の施工は、できるだけ豊富な経験やノウハウを持った業者に依頼しましょう。

地震がきても比較的安心

地震が多い日本では、重い屋根材を使ってしまうと屋根が崩れた時に危険です。アスファルトシングルは比較的軽い屋根材であるため、地震が多い地域でも注目されています。

ひび割れやサビに困らない

アスファルトシングルはゴムのように柔らかいため、ひび割れなどの心配がありません。
金属も使われていないのでサビることもなく、耐候性に優れているとも言えるでしょう。

  • デメリット

アスファルトシングルはメリットが多い屋根材と言われていますが、環境やデザインによっては使用できないこともあります。

耐風性が低い

アスファルトシングルは軽い屋根材であることから、台風や強風で屋根材が飛ばされてしまうことがあります。
飛んでいくことはなくても、ズレてしまうことがあるので定期的なチェックが必要です。
アスファルトシングル1

細かい石がはがれてくる

アスファルトシングルの特徴である彩色砂や天然砕石は、経年によってはがれ落ちてきます。
怪我の心配はありませんが、放置しておくと劣化が進んでしまうため、なるべく早く補修を依頼しましょう。
細かい石

湿気に弱い

表面が石であるため、カビやコケが生えやすいのもアスファルトシングルの特徴です。
現在は、アスファルトシングルにコケや藻を発生させない耐藻性を追加する会社も多くなっています。湿気に強いアスファルトシングルを選ぶか、アスファルトシングルを避けた方が良いでしょう。

施工できる業者が少ない

アスファルトシングルは日本での普及率が低いため、施工経験のある職人が少ないです。
経験の少ない業者を選んでしまうと、劣化までの時間が早くなる可能性が否めません。アスファルトシングルの使用を検討している方は、業者選びに時間をかけることも大切です。

割れやすい
アスファルトシングルは、ノンアスベストのように割れやすい屋根材であることがデメリットです。
そのため、屋根の上に上ってメンテナンスをする塗装工事では、施工してはいけない分けではありませんが、施工実績の多い業者を選定することが重要です。

■アスファルトシングルの劣化症状

ここまでメリット・デメリットなどについて紹介させていただきましたが、実際にどんな劣化症状が出てくるのか解説します。

  • 色あせ

    屋根表面の塗装が劣化して防水性を失っている状態です。
    一般的には経年劣化で起こる事がほとんどで、施工から10年前後を経過したアスファルトシングルによく見られます。
    そのまま放置するとコケの発生やお家の躯体にも影響が及ぶ可能性があります。
    色あせ

  • 塗膜のはがれ

    湿気や水分が内部に侵入することによって、塗膜の浮きやはがれが発生します。
    原因は、紫外線による経年劣化や施工不良等が考えられますが、周辺環境によって左右される部分もあるので、特定するには、専門家の診断が必要です。
    また塗膜がはがれていると、屋根の防水性がなくなるためコケが発生してしまいます。

  • コケやカビ
    前述でも少し触れたように、屋根の防水性が低くなると雨水が屋根に停滞してコケや藻(も)が発生します。
    主に、日中日が当たらない北面や東面に発生することが多いです。
    コケが生えることによって屋根は常に水分を含んだ状態になり、建材自体が脆(もろ)くなってしまいます。
    常に水分を含んだ屋根材を放っておくと、お家の内部までお水が行き、内部の防水紙や木材まで腐ってしまいます。
    この場合は、しっかりと水圧で汚れを落とす高圧洗浄で汚れを除去し、塗装工事で屋根の防水性を高める必要があります。
    コケ

■アスファルトシングルのメンテナンス方法

アスファルトシングルを使った屋根の耐久年数は、約10~30年と言われています。
前述で紹介したルーフィング(防水シート)の耐用年数が20年程度なので、20年を目途に葺き替えや葺き直しを検討すると良いでしょう。アスファルトシングルの場合、10年に1回頻度で業者に点検をしてもらうとよいでしょう。

点検の際にメンテナンスが必要かどうかを確認してください。メンテナンス方法は以下の通りです。

  • 葺き替え

築年数が20年以上のお家や雨漏りが起こった場合は、アスファルトシングルの下地まで劣化している可能性が高いです。
そのような場合は、屋根全体のアスファルトシングルを葺き替える(張り替える)ことをおすすめします。
既存の屋根を撤去して新しい屋根材を張っていったり、下地を交換する場合があるためコストや工期が長くなりやすいのが特徴ではあります。
その一方、お家の耐久性は新築時と同等に戻るため綺麗なお家を維持できることは間違いないでしょう。
劣化が気になる場合はなるべく早く業者に連絡しましょう。

  • カバー工法

表面だけの劣化で、下地に問題がない場合は、既存屋根材の上に新しいアスファルトシングルを張り付ける方法です。
葺き替えよりも撤去費がなくなるため、施工費用が安く済むのも特徴です。

カバー

  • 塗装

既存のアスファルトシングルの状態を見ながら、高圧洗浄で汚れやコケなどを落としていきます。問題がある箇所を補修した後、下塗り2回・上塗り2回の作業が行います。
アスファルトシングルの塗装は、色あせや石の落下が気になる場合におすすめされるメンテナンスです。
しかし、前述でも紹介したように割れやすい屋根材でもあるため、屋根の状態によって塗装が可能か確認しましょう。

塗装

  • 補修

屋根のはがれやズレを補修する方法です。1部分だけの補修であれば費用も安く、作業もすぐ終わることが多いです。
施工後10年経っていない場合でも、はがれに気づいたらなるべく早く補修しましょう。放置してしまうと劣化や雨漏りにつながり、前述で紹介した大掛かりなメンテナンスを行う可能性があります。

■優れた屋根材でもメンテナンスは必須です

今回は、アスファルトシングルの種類やメリット・デメリット、メンテナンス方法についてご紹介してきました。
デザイン性に加えて防水性や安全性、耐候性にも強いため、これからさらに注目される屋根材になると考えられます。
メンテナンスは10年に1度必要ですが、強風があった次の日は剥がれなどが見られないかチェックする習慣を付けると良いでしょう。
現在、お家がアスファルトシングルを使用していれば是非一度状態を確認してみてはいかがでしょうか。

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