屋根塗装の目安は10年~15年とは言い切れない?最適な時期はいつ?
2020.12.11 塗装関連
屋根の塗装は定期的に行わないと劣化が進み、最悪の場合はお家全体にまで被害が及びます。
よく業者さんから「築10年~15年の間に一度塗替えを!」という耳にする方が多いかと思いますが、
実際のところ、「屋根塗装の目安は築10年~15年とは言い切れない」ということが事実です。
この記事では、屋根塗装メンテナンスがこの期間で言い切れない理由と、最適な時期を知る方法について解説します。
◆屋根塗装に適したのは築10年~15年と言い切れない理由
屋根塗装の目安が10年ではない理由は、屋根が紫外線や雨にさらされ、外壁よりも耐用年数が短いためです。
外壁であれば、10年の耐用年数がある塗料を使用しても、屋根に使うと6〜8年しかもたないこともあります。
もちろん、新築後にはじめて塗り替えをする場合、屋根材の種類によって塗装時期は変わります。
主な屋根材と、初めて塗装する時期の目安は以下のようになっています。
• トタン・折半:7〜10年
• スレート:8~15年
• セメント瓦・モニエル瓦:10~20年
• ガルバリウム鋼板:10~25年
• 粘土瓦:30年以上
セメント瓦やガルバリウム鋼板は10年以上もつのに対して、トタンやスレート屋根の場合は新築でも7〜8年程度で塗り替えが必要でしょう。
2回目以降の屋根塗装については、塗料の耐用年数で決まるため、上記の年数は参考になりません。
また、傾斜がある屋根ではなく陸屋根については防水塗装を施す必要があります。
防水塗装の塗り替え時期は8〜13年程度が目安です。
◆屋根塗装で最適な時期を知る方法
屋根塗装は、年数ではなく劣化状況で判断するのが確実です。理由は、住居の周辺環境によって劣化の進行状況が変化するためです。
劣化症状は約10年で出てくるといわれているだけで、それ以前に現れることもあります。
では実際にどのような点に着目して劣化を確認すればよいのでしょうか?
屋根の劣化状況は、地上から遠目で見たり業者に調査してもらったりするのが一般的です。
遠くからでは見えにくいため、実際にのぼって間近で見たくなるでしょう。
しかし、専門技術がない人が屋根にのぼると危険なため、絶対にのぼらないようにしてください。
屋根の塗装や補修を検討する劣化には、以下のような症状があります。
• 色あせ
当初の屋根の色からくすんだように変色した状態をさします。
スレート、トタン、ガルバリウム、セメント瓦、モニエル瓦といった、すべての屋根で発生します。
色あせは塗膜の劣化が始まった証拠です。初期的な段階の症状であり、すぐに処置をしなくても問題がない緊急性の低い症状です。定期的に状態を把握して劣化の進行状況をチェックしましょう。
• コケ・カビ
屋根の防水性が低下していると、屋根がお水を吸収し、にはコケやカビが発生することがあります。
コケやカビは美観を損なうほかに、放置すると屋根本体を傷めてしまいます。
• ひび割れ
紫外線や雨風、雹などの影響で屋根にひび割れが発生することがあります。
細かなひび割れでも室内への雨水侵入の恐れがありますので、早めに補修や塗装をすることが重要です。
• 塗膜のはがれ
塗膜の剥がれとは、屋根の塗装が剥がれることです。経年劣化のほか、施工不良でも発生することもあります。
スレート、トタン、ガルバリウム、セメント瓦など、塗装をするすべての屋根で発生します。
塗膜が大きくはがれ落ちている場合は、早めの塗装が必要です。場合によっては塗装工事ではなく、カバー工法や葺き替え工事が必要になることがあります。
• サビ
屋根の一部または全体が腐食した状態です。トタンやガルバリウムなどの金属素材でのみ発生します。
サビは、進行すると屋根材に穴をあけてしまうので、見つけたら早急に塗装をしましょう。
• 屋根材の破損
主に漆喰の劣化や瓦が破損することを指します。
こうなってしまうと塗装では対処できませんので、急いで屋根材の補修や交換を行いましょう。
◆まとめ
いかがでしょうか。
屋根は常に過酷な状態の中にあり、10年よりも前に劣化症状が出てくるということを覚えていただければと思います。
しかし、屋根の状態を毎日確認することは難しいでしょう。
そのため、「自分の家は大丈夫か」と思ったときには自分で確認するのではなく、屋根工事のプロのミヤケンまでご相談ください。