雨樋によって耐久性が違う?雨樋種類とその特徴について
2020.05.08 その他
住宅に用いられている雨樋には、材質や形状によってさまざまな違いがあります。
本記事では雨樋の種類と特徴についてご紹介していきます。
≪塩化ビニール雨樋≫
塩化ビニール製雨樋は、軽量で安価なため、多くの住宅で用いられている製品です。
経年劣化によって弾力性が失われる傾向があり、ひび割れや変色が起こる場合もありますが、
近年では硬質ビニール樹脂が素材として用いられるようになり、約20年~30年と耐久性にも優れた製品が増えています。
その他にも、色や形状のバリエーションが豊富という特徴もあり、塩化ビニール樹脂に多い灰色の他に、白や茶色など、住宅のデザインに合った雨樋を使用できるのも魅力です。
≪ガルバリウム鋼板製雨樋≫
鋼板にメッキを施した建材としてはトタンが有名ですが、ガルバリウム鋼板はメッキ部分の防錆性、耐久性が高く、約20年~30年の耐久性をもち、
しっかりとしたメンテナンスを行えば、50年まで持つという驚異的な耐久性が大きな特徴です。
薄くて施工性にも優れ、耐久性も高いことから、台風などが多い地域に向いた素材だと言えるでしょう。
しかし、ガルバリウム鋼板は建材としての単価がやや割高なため、雨樋としては施工費用がやや高く、実際に雨樋としての普及はあまり進んでいません。
≪銅製雨樋≫
銅は軽量で加工が容易でサビにくい雨樋です。
しかし、全くサビないという訳ではありません。他の雨樋に比べて「サビの見た目が汚くない」という事が特徴です。
よくお寺の瓦屋根が青緑色になっている状態を見たことありますでしょうか?
実は、お寺の屋根も銅瓦でできていて、青緑色のものは全てサビなのです!
▼銅製瓦屋根のビフォーアフター
→
サビって感じかしないですよね。
少し話がズレてしまいましたが、雨樋に戻ります。
近年では、雨水が多く触れる樋の内側部分にステンレス鋼を用い、酸性雨の影響を受けにくくしたハイブリッド銅樋が開発されています。
施工価格については、雨樋としては高額な部類に入りますが、100年もつとも言われております。
耐用年数が長いため、コストパフォーマンスを考えるとそれほど悪くはないと言えます。
しかし、100年持つと言われていても、お家の立地環境によって雨樋にも影響が出てきますので、約20年~30年で一度雨樋の見直しをしましょう。
≪ステンレス製雨樋≫
ステンレスは鉄にさまざまな金属を加えて作られる合金で、表面に薄い保護皮膜が生成されることにより、サビの発生を防ぐ特徴があります。
ほとんどサビが発生しないため、雨樋に向いた金属で、強度も高いため軒樋を長く作ることができ、継ぎ目がほとんどない構造にすることが可能です。
近年では、神社仏閣などの和風建築向けに、表面に銅メッキと防錆コーティングを施した製品も開発されており、銅より強くデザインもよいとして人気が高まっています。
≪アルミ製雨樋≫
アルミは金属にもかかわらず、塩化ビニール樹脂より2割ほど重量が軽く、ほとんど錆びない耐久性の高さが特徴の素材です。
また、熱による体積変化も少ない素材のため、夏場に熱膨張を起こして雨樋の接合部がずれてしまったり、歪んだりするのを防ぐこともできます。
こちらもステンレス鋼の雨樋と同じく、一度に長い部材を作ることができるため、ほとんど継ぎ目のない雨樋にすることが可能です。
ただし、加工が難しく金属としての価格も比較的高いため、あまり製品の種類は多くありません。
つまり、デザインやカラーなどの自由度が低く、施工費用も高めという点がアルミ雨樋のデメリットと言えるでしょう。
いかがでしょうか?雨樋にもこんなにも種類があるなんて..!と思う方もいらっしゃるかと思います。
耐久性に優れた雨樋でも、雨風や台風などによって20年よりも前に劣化することもあります。
雨樋の交換をご検討されている方は、
まずは自分のお家にはどの素材があっているのか、正確な金額はどれくらいなのかを知るために、
ミヤケン専門スタッフによる「現場調査」をおすすめいたします。
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