冬の備えは万全?雪止め金具の必要性と、後付け設置の注意点
2025.12.11 その他
この記事で分かること
✅ なぜ「雪が少ない地域」でも雪止めが必要なのか?
✅ 落雪が引き起こす「3つの重大トラブル」とは
✅ 屋根材別(瓦・スレート・金属)の雪止めの種類
✅ 後付け設置にかかる費用感と「足場」の重要性
✅ 太陽光パネル設置の家が一番危険な理由
「うちは豪雪地帯じゃないから大丈夫」
その油断が、数百万円の損害賠償に繋がるかもしれません。

冬の訪れとともに気になるのが「雪」の予報です。
群馬県や埼玉県など、関東エリアにお住まいの方の中には、
「年に数回降るか降らないかだし、雪止めなんてなくても平気だろう」と考えている方も多いのではないでしょうか?
実は、雪止め金具が最も必要なのは、豪雪地帯ではなく「たまに雪が降る地域」なのです。
湿り気を含んだ重たい雪が、日中の日差しで溶け出し、一気に屋根から滑り落ちる。
この「落雪」の破壊力は凄まじく、ご自宅のカーポートや雨樋、
最悪の場合はお隣の車や家屋を破壊してしまうケースが後を絶ちません。
この記事では、屋根の専門家であるミヤケンが、冬の備えとして欠かせない「雪止め金具」の必要性と、
後から設置する場合(後付け)の注意点について、プロの視点で徹底解説します。
まずは屋根の状態をチェック!
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1. そもそも「雪止め金具」とは?その重要な役割

雪止め金具とは、屋根に降り積もった雪が、塊となって一気に滑り落ちるのを防ぐための部材です。
屋根の軒先(先端部分)から少し上がった位置に、一定の間隔で設置されます。
雪止めは「雪を屋根の上に留めておく」ためのものです。
屋根の上でゆっくりと時間をかけて雪を溶かし、水として雨樋へ流すことで、落雪事故を防ぎます。
豪雪地帯では「雪下ろし」をしやすくするためにあえて雪止めを付けないこともありますが、
関東のような「雪下ろしをするほどではないが、積もると危険」な地域では、設置が強く推奨されています。
▼屋根の基本構造や部材について詳しく知りたい方はこちら
屋根材・屋根の役割について
2. 被害が出てからでは遅い!落雪が引き起こす3つのトラブル

「たかが雪」と甘く見ていると、取り返しのつかない事故につながります。
特に水分を含んだ雪は非常に重く、屋根から落下する際の衝撃は、
「軽自動車が突っ込んでくる」のに近いエネルギーを持つこともあります。
① 隣家への被害・近隣トラブル
最も怖いのがこれです。
自分の家の屋根から落ちた雪が、お隣の敷地に落ちてしまった場合。
お隣の「カーポートを割ってしまった」「大切にしている植木を折ってしまった」「車を凹ませてしまった」という事例は非常に多いです。
法律上(民法第218条)、土地の所有者は、雨水や雪が直接隣の土地に落下しないように工夫する義務があります。
万が一、人的被害が出た場合は、損害賠償だけでなく刑事責任を問われる可能性すらあります。
② 雨樋(あまどい)の破損・変形
屋根の雪が一気に滑り落ちると、その勢いで軒先にある「雨樋」を外側に押し広げたり、割ったりしてしまいます。
雨樋が歪むと、雨水が正常に排水されず、外壁を汚したり、雨漏りの原因になったりします。
火災保険が適用されるケースもありますが、手続きの手間や免責を考えると、未然に防ぐのが一番です。
▼火災保険の適用についてはこちら
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③ 自宅のカーポート・テラス屋根の破損
1階の屋根がない総二階の家でも、玄関上の庇(ひさし)や、カーポートの屋根に、2階の屋根からの雪が直撃し、突き破ってしまう事故が多発しています。
3. 屋根材によって違う!雪止め金具の種類
雪止めは、どんな屋根にも同じものが付くわけではありません。
屋根材の形状や材質に合わせて、最適なものを選ぶ必要があります。
| 屋根材 | 特徴と雪止めの形状 |
|---|---|
| スレート屋根 (コロニアルなど) |
薄い板状の屋根材です。 金属製の薄いプレート状の雪止めを、屋根材の隙間に差し込んで固定します。目立ちにくいデザインのものが主流です。 |
| 日本瓦・洋瓦 | 「富士型」と呼ばれる、半月状や山の形をした金具が一般的です。 瓦専用の雪止め瓦という、瓦そのものに雪止めの突起がついているタイプもあります。 |
| 金属屋根 (ガルバリウム等) |
屋根の「ハゼ(突起部分)」を挟み込んで固定する「アングルタイプ」が強力です。 雪が滑りやすい素材のため、他の屋根材よりも頑丈な雪止めが必要になります。 |
太陽光パネルの表面はガラス質で非常に滑りやすく、さらに雪止め金具よりも高い位置にパネルが設置されるため、
通常の雪止め金具では雪が飛び越えてしまうことがあります。
この場合、軒先全体を覆う「金網タイプ」や「屋根用雪止めフェンス」の設置が必要です。
4. 「後付け」設置は可能?費用と注意点について
「新築の時に付けていなかったけれど、やっぱり心配…」
そんな方のために、雪止め金具は後付け(リフォーム)が可能です。
ただし、ホームセンターで部材を買ってきてDIYで…というのは絶対にやめてください。
屋根の上での作業はプロでも危険を伴いますし、取り付け方が甘いと、雪の重みで金具ごと外れて落下し、大変な事故になります。
足場は必要か?

結論から言うと、原則として「足場」は必要です。
雪止めは屋根の「軒先(一番低い端の部分)」に取り付けるため、屋根の上から作業するのは非常に困難で危険です。
はしごで対応できるケースも稀にありますが、安全面と施工品質(しっかりと固定する)を考えると、足場の設置が推奨されます。
💡 お得に設置する裏ワザ
雪止め設置のためだけに足場を組むと、足場代(15万~20万円程度)がかかってしまい、少しもったいないと感じるかもしれません。
おすすめは、「外壁塗装」や「屋根塗装」のタイミングに合わせて設置することです。
塗装工事の足場をそのまま使えるので、足場代を節約でき、実質「金具代と取り付け工賃」だけで設置が可能になります。
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5. まとめ:本格的な冬が来る前に、屋根の点検を!
雪止め金具は、あなたの大切な家と、ご近所との良好な関係を守るための小さな、しかし非常に重要な「盾」です。
特にここ数年は気候変動の影響で、予期せぬ大雪に見舞われることも増えています。
- 既に雪止めが付いている家
→ 金具が錆びていないか、緩んでいないか点検が必要です。 - 雪止めが付いていない家
→ 隣家との距離や屋根の勾配を見て、設置を検討しましょう。 - 太陽光パネルがある家
→ 専用の雪止め対策ができているか、プロに確認を依頼してください。
屋根の上は見えにくい場所だからこそ、プロの目による診断が不可欠です。
ミヤケンでは、ドローンや高所カメラを使用した無料点検を実施しています。
「うちの屋根、雪止めついてたっけ?」「錆びてボロボロになってないかな?」と少しでも気になったら、
本格的な冬が来る前に、お気軽にご相談ください。
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