台風や大雪の被害を受けた時に使える火災保険とは?~火災保険適用のポイントについて~
2020.06.04 お役立ち情報
火災保険は火事の時だけに建物や家財の損害を補償してくれるための保険だと思っていませんか?
数年前の全国で大雪の被害が多発した際に、火災保険が適用になることを知った方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、実際に保険を使うとなったときにはどうしたらよいか分からないものです。
例えば、台風の強風で屋根材がずれてしまった場合にはいつのタイミングで何が必要なのか・・・
今回は、そんな火災保険適用のポイントについてご紹介します。
「火災」保険だけど自然災害にも適用
火災保険は火災だけでなく、ガス関連の爆発、落雷や強風、大雪、ひょうなどの自然災害による被害にも対応しています。
台風などの強風によって屋根材が飛んでしまったり、大雪で屋根の部材が破損したりした場合も補償の対象になります。
ただし、契約内容によっては免責金額が設定されている場合や、
オプションの設定が必要な補償などもありますので、火災保険と一口で言っても、個々の契約で補償内容は違ってきます。
まずはご加入中の保険の契約についてよくチェックしましょう。
気を付けたいのは、自然災害の中でも地震による建物の破損や火災等は地震保険に加入していないと補償されないことです。
地震保険は火災保険に付帯する別の保険契約になりますので、火災保険ではなく地震保険での補償になります。
自然災害で被害が出た時は、火災ではないから…と諦めずにまずは契約中の保険の適用範囲かどうかを一度確認しましょう。
火災保険を申請する方法は?
火災保険の保険金を請求するには、書類などの手続きが必要になります。
大まかな流れは以下のようになります。
①保険会社に被害を報告し、保険内容の契約を確認してもらう。
↓
②保険の適用範囲であれば、保険金請求書、事故状況説明書、修理見積書、工事が必要な箇所の写真を提出
↓
③保険会社が審査を行い、補償対象だと認定されれば保険金が支払われる。
この際に保険会社の鑑定人が実際に確認にご自宅を訪問することもあります。
書類を整えたり、審査があると聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、
お客様が用意するのは保険金請求書と事故状況説明書のみで、書き方もそう難しいものではありません。
何より保険金の請求は被災者本人が行わなければならないことなので、難しく考え過ぎずに申請してみましょう。
火災保険手続きに詳しい業者を選ぼう!
工事業者の中には火災保険の手続きについて詳しい業者とそうでない業者がいます。
保険手続きに必要な修理見積書は工事業者に作成してもらわなければいけないので、
スムーズに必要書類を整えて手続きするためには、火災保険手続きに詳しい業者を選ぶようにしましょう。
まずは見積もりを依頼する時に、火災保険を利用したい旨を伝えて、どのように対応してくれるのかを聞きましょう。
火災保険の利用を快諾するようであれば、少なくとも火災保険を利用する工事を経験したことがあると思って良いでしょう。
火災保険適用対象外のケース
火災保険に加入していても、残念ながら保険適用対象外になってしまうケースもあります。
例えば建物の築年数が古く、経年劣化による破損なのか、強風などの自然災害や偶然の事故による破損なのかが判断がつきにくい場合もその一つです。
ただ、築年数が古いからといって、すべての損傷が経年劣化と断定することには疑問が残るでしょう。
屋根や外壁などは自然災害の影響を少なからず受けているので、建築の専門知識のある調査業者に依頼するのも一つの手段です。
火災保険手続きはお任せできる業者さんで!
火災保険の保険金請求手続きは、必ず被災者本人が行いましょう。
契約内容などは個人情報ですので安易に業者に任せるようなことはお勧めしません。
手続きを代行してくれる業者も存在しますが、どこまでお任せできて無償・有償を確認しましょう。
代行業者は工事を受注するために、「保険金を使って修理費の負担をせずに工事をしないか」と勧誘してきます。
保険金を悪用しようとする業者もいるので注意が必要です。
料金を水増しした見積書で保険手続きを行うなどしたために審査が通らなかったり、
「保険金がおります」といって工事が始まる前にお金を集金し、工事をやらずに業者の方と連絡が取れなくなるケースも報告されています。
火災保険の手続きは難しそうな上、面倒に感じるかもしれませんが、
被災者本人が手続きするのが一番スムーズに保険金が支払われる方法です。
業者さんにすべてお任せするのではなく、
書類作成のサポートなどを行ってもらい保険会社との連絡はご自身でされることをお勧めします。
まとめ
今回は、火災保険適用のポイントについてご紹介しました。
火災保険は火災だけでなく、落雷や強風、大雪、ひょうなどの自然災害にも適用されるため、
被災する前に契約中の火災保険の補償内容を確認してみましょう。
わからないことがあれば、保険会社や工事業者と連絡を取り合いながら手続きを行いましょう。
万が一の備えに加入している火災保険です。
その万が一の時には利用して、建物の維持管理に役立てましょう。