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スレート屋根に取り付け必須なタスペーサーと毛細管現象について |株式会社ミヤケン|1 ページ目

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スレート屋根に取り付け必須なタスペーサーと毛細管現象について

スレート屋根に取り付け必須なタスペーサーと毛細管現象について |

スレート屋根塗装をご検討中の方で何社かお見積りをしてもらうときに、
「タスペーサー」という項目が入っている業者さんとない業者さんがある場合があります。
このタスペーサーってホントに必要なの?と疑問に思われる方も多いと思います。
今回はタスペーサーがどんな役割をもつ部材なのか、必要性と役割についてご紹介します。

01タスペーサーとは?


タスペーサーとは、屋根の縁切りに使う部材の一種です。
スレート屋根の場合、急こう配でないスレート屋根には必ずといっていいほど必要な工事なのです。
なぜ必要なのかといいますと雨漏りを防止するためです。
塗装をした屋根は、屋根材と屋根材の重なり部分の隙間を塗膜が覆ってしまい、
上の屋根と下の屋根がくっついてしまいます。
そうしますと、雨水の逃げ道がなくなり雨漏りを引き起こす原因になる可能性があります。
これを防ぐために塗装をする前に屋根材と屋根材の間に人工的に隙間を開けることが必要になるのです。
そこで登場するのがタスペーサーです。
タスペーサーを屋根材との間に差し込むことによって雨漏りを起こすリスクを格段に下げてくれる役割があるのです。

「隙間を空けると逆に雨漏するんじゃないの?」と思う方もいらっしゃると思います。
実はこれは逆なんです。
これには毛細管現象が大きくかかわってきます。

02雨漏りの原因になる「毛細管現象」とは?

「毛細管現象」とは
細い管状の内側の液体が上昇(場合によっては下降)する物理現象です。
身近なもので簡単な例を述べますと、
ジュースにストローを入れるとストローの中の液面が自然と上昇していく現象を指します。
塗装をした屋根は、屋根材と屋根材の重なり部分に細かな隙間があるとお水を吸い上げてしまいます。
吸い上げたお水の逃げ道となる隙間があれば問題ないのですが、
ない場合は屋根材の裏に水分がたまり、屋根の下地にまでお水が入り込んでしまうこともあるのです。
雨漏りしないためにも屋根材と屋根材との間には隙間が絶対に必要なのです。

そこでタスペーサーが大活躍です。

03タスペーサーのメリット・デメリット

タスペーサーは雨水が屋根の中に入り込まず、雨漏りを防ぎお家を守ってくれる役割があることはご紹介しました。
次にメリット・デメリットについてみていきましょう。

◆メリット

続いては、タスペーサーを設置することのメリットをご紹介します。

①雨漏りを防ぐ
先述にもあるようにタスペーサーを設置する一番の目的です。
家の中に雨水の侵入を許してしまうと、建物の木材が腐食を始めます。
湿った木材を好むシロアリも発生しやすくなりますので、家の劣化スピードが速くなっていきます。
木材が劣化してしまうと、補修に莫大な金額が必要になる可能性があります。
そうならないためにも、タスペーサーを設置して雨漏りのリスクを抑える必要があります。

②屋根の美観を保てる
タスペーサーが使われる前は、
「縁切り」といってカッターや皮すきという道具を使って密着した部分をバリバリ剥がす作業方法で行っていました。
しかし、この方法だとせっかく綺麗に塗装をしたのに、塗料が剥がれてしまったり、
屋根が破損してしまうことがあります。
これでは、せっかくの塗装が台無しです。
タスペーサーなら屋根材と屋根材の間に差し込むだけなので屋根を傷つける心配はありません。

③工事期間が短い
従来の縁切り作業では2人で1日かかってしまうのが一般的な工期でしたが、
このタスペーサー設置は、屋根の広さによってかかる時間は異なりますが、1人で行って約2時間ほどで終了することが出来ます。
そのため、工事費も抑えることができるのもメリットのひとつです。

◆デメリット
①軽い部材のため、塗装後にとれてしまうことがある
タスペーサーは非常に軽い部材です。
屋根材との隙間に入れる際には力を入れて差し込み、塗料で固定されていても
落ちてしまう可能性があるのです。

②既定の数のタスペーサーを守らないと作業中に屋根材が割れる可能性がある
タスペーサーを取り付けた後に屋根の上で作業を続けます。
屋根に作業員の重みがかかるため、力を分散させるためにも既定の数量を守る必要があります。

04タスペーサーの設置方法

続いてはタスペーサーの設置方法をご紹介します。
下塗りが乾いたらタスペーサーを差し込んでいきます。
初めての塗装の場合は手で差し込みます。
2回目の塗替えの場合は前回の塗料によって重なり部分が密着している場合がありますので
皮すきやエスパッターという道具を使うことがあります。
スレート屋根の瓦の幅は約90cmほど大きさです。
屋根材の両端の2か所に差し込んでいきます。
この作業を繰り返してタスペーサーの設置方法は完了です。

05タスペーサーの費用

続いてはタスペーサーの費用についてご紹介します。
1㎡当たりの単価にすると業者さんによって200円~500円くらいが相場です。
一般のお家(30坪前後)の場合、タスペーサーは700~1000個ほど必要で、
費用は約1.5万円~5万円程度です。

いかがでしょうか?
タスペーサーの役割や、目的についてご説明させていただきました。
屋根の塗装、修理についてはお気軽にご相談ください。

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