アスファルトルーフィングは屋根の防水性を高める要です

2019.09.20 防水関連

屋根の葺き替えなどで、防水機能を気にされている方は多いかと思います。
日本は気候の関係で雨や台風などが多い地域であることから、
屋根の劣化が早く進行してしまい、場合によっては雨漏りの被害をもたらすことがあります。
そのため、屋根には雨漏りを防ぐための構造や仕組みが施されているのですが、
今回はその中から「アスファルトルーフィング」についてご紹介していきましょう。
アスファルトルーフィングとはどういったものなのか、取り入れる際にどんなところに注意した方が良いのかなどをご紹介していきましょう。

◆アスファルトルーフィングとは？

アスファルトルーフィングとは、屋根剤の下に敷く防水シートのようなもので、元々は下葺き材と呼ばれていました。
アスファルトというと硬く、重いイメージを思い浮かべる方も多いかと思いますが、
アスファルトルーフィングの場合、フェルト状の原紙にアスファルトを浸透させることによって、鉱物質を付着させたシートとなります。
そのため、別に重いわけではなく建物に負担がかかることはありません。
アスファルトでコーティングされていることで水分を通さず、雨漏りを防いでくれます。
近年は元々アメリカ北部で利用されていたアスファルトシングルという屋根材も普及してきており、
下地ではなくアスファルトルーフィングをそのまま屋根材に活用しているようなものも出てきています。

アスファルトルーフィングは一般的に利用されているものですが、
中には「改質アスファルトルーフィング」と呼ばれるものもあります。
改質アスファルトルーフィングとは、改質ゴムアスファルトを浸透させたもので、
通常のルーフィングより自己接着力や伸縮性に強いという特徴を持っています。
また、一般的なアスファルトルーフィングよりも耐久性が高いことも魅力です。

◆アスファルトルーフィングの耐用年数はどれくらい？

アスファルトルーフィングはどんなに防水機能が高い屋根材であっても必ず施工されているものです。
雨漏りを防ぐために必要不可欠なものですが、定期的なメンテナンスは必要です。
あくまでも目安となりますが、耐用年数はどれくらいに設定されているのでしょうか？
一般的なアスファルトルーフィングの場合、
約10年で防水層の柔軟性がなくなってきてしまうため、メンテナンスもしくは取り替えが必要と言われています。
もちろん、ピッタリ10年に必ず取り替えないと雨漏りが起きてしまうわけではありません。
しかし、10年経過した後はいつアスファルトルーフィングの機能が完全に失われ、
雨漏りしてしまってもおかしくない状況だと言えるのです。
先程ご紹介した改質アスファルトルーフィングの場合は、耐用年数は約20年に伸びると言われています。
そのため、メンテナンス時期を遅らせたいという時は初めに改質アスファルトルーフィングを選んでおくと良いでしょう。

◆アスファルトルーフィングを取り入れる際の注意点

アスファルトルーフィングは屋根材の下に敷かれているため、外からチェックすることはできません。
例えばもしもアスファルトルーフィングが破損していたり、
穴が空いていたとしても気付かず、雨漏りが発生してからようやく破損に気付くというケースが多いです。
アスファルトルーフィングの設置前に破損しないか確認しておくことがポイントになります。
また、アスファルトルーフィング自体に防水機能はあるものの、だからと言って大雨の中施工することはよくありません。
これは、屋根の下地材となるコンパネが濡れてしまうことで傷んでしまい、屋根に悪影響をもたらしてしまう可能性があるためです。
小雨ならまだしも、大雨の時に施工しようとする業者はそういったことが配慮できない業者だと考えられるため、契約しない方が無難でしょう。

◆アスファルトルーフィングの施工方法

アスファルトルーフィングの施工方法は、細かい部分で各業者に違いが見られることはありますが、大まかな流れは変わりません。
まず、軒先から棟先にかけてシートを貼っていきます。
次のシートを敷く時は20cm以上（水平なら10cm以上）、前に敷いたシートの上に重なるように敷いていきます。
なぜルーフィングシートを余裕を持って重ねているのかというと、重ねることで雨水の侵入をより防げるようにしているためです。
もし、シートをあまり重ねていなかった場合はその業者がケチったと考えて良いでしょう。
シートを敷いたらタッカーで打っていきます。
タッカーは30cm感覚で打っていくのですが、太陽の熱により素材が溶けて穴を塞いでくれるので、タッカーから雨漏りしてしまう可能性は低いでしょう。