モニエル瓦のメリット・デメリット・メンテナンス目安とは
屋根材で利用されている瓦は、粘土瓦、セメント瓦、コンクリート瓦などさまざまな種類があります。
その様々な瓦の中に日本でよく見かける人気の瓦、【モニエル瓦】というものがあります。
とは言え、どんな瓦なのかよく知らないという方いるのではないでしょうか。今回はモニエル瓦の特徴、メリット、デメリットなどについて詳しく紹介していきます。
■モニエル瓦とは
モニエル瓦は、コンクリートを着色用のセメントで色付けをおこなったコンクリート瓦です。
また、セメント瓦と見た目が非常に似ているため、間違える方も多いです。
それぞれの見分け方は、コンクリートでできているモニエル瓦は、瓦の小口といわれる部分の切り口がギザギザになっているのが特徴です。
逆にセメント瓦は、小口の切り口部分がツルツルとした切り口になっています。
自分のお家がモニエルかセメントなのかも理解しておくと良いでしょう。
■モニエル瓦のメリットとは
どんな形があるのかそれぞれ紹介していきます。
・平型瓦
平たい形をした瓦です。和風・洋風どちらでも合うというところが特徴です。
・S型
S字の形をして組み合わせている瓦です。
カラフルな色合いのものがあり、主に洋風のお家などで使用されています。
■モニエル瓦のデメリットとは
耐久性やデザイン性がメリットである一方、デメリットも存在します。
ここではモニエル瓦の主なデメリットについて、いくつかご紹介していきます。
①重量があり耐震性が低い
モニエル瓦は主成分がコンクリートのため重い屋根材です。
金属屋根の重さは1㎡あたり約5㎏と言われれいますが、モニエル瓦は1㎡あたり約43㎏と、約8倍もの重さがあります。
そのため耐震性が低いという特徴があります。
②メンテナンスに注意が必要
モニエル瓦は着色スラリーを利用しているため、他の瓦と違ってスラリー層と呼ばれる層ができています。
瓦が劣化して再度塗装する際は、このスラリー層を綺麗に取り除かなければならないため、高圧洗浄でしっかりと除去する必要があります。
仮に除去できていないまま塗装してしまうと、1~2年で塗膜がはする恐れがあります。
また、モニエル瓦本体そのものには防水性がないため、塗装のコーティングがはがれた状態が続くと水が染み込むことがあります。
■モニエル瓦のメンテナンス目安
しかし、この住環境の影響で10年よりも前にメンテナンス症状が現れ、塗装が必要になる場合もあります。
一方、10年経ってもツヤ(スラリー層の防水性)があり、逆に塗装をオススメできない場合があります。
上記のようにメンテナンスが不要な場合もありますので、必ず10年経ったら塗装をする日追がある一概には言えません。
では、ここからは塗装をする目安の劣化症状についてご紹介致します。
①色あせ
これは紫外線の影響で表面の塗膜が劣化し、色が薄くなって色あせが発生します。
近い時期に塗膜のはがれやコケや藻が出てくる可能性が高いので、注意が必要です。
劣化が進む前に、塗装工事で屋根の防水性を高めてあげましょう。
②コケや藻(も)の発生
前述でも少し触れたように、屋根の防水性が低くなると雨水が屋根に停滞してコケや藻(も)が発生します。
主に、日中日が当たらない北面や東面に発生することが多いです。
コケが生えることによって屋根は常に水分を含んだ状態になり、建材自体が脆くなってしまいます。
常に水分を含んだ屋根材を放っておくと、お家の内部までお水が行き、内部の防水紙や木材まで腐ってしまいます。
この場合は、しっかりと水圧で汚れを落とす高圧洗浄で汚れを除去し、塗装工事で屋根の防水性を高める必要があります。
③塗膜の膨れ
このまま放置すると、この部分から塗装が剥がれていくので注意が必要です。
適切なメンテナンスとしては塗膜の膨れをキレイにはがし、新しく塗装する方法が良いでしょう。
④塗膜のはがれ
塗膜がはがれると内部のコンクリートがむき出しになってしまうため、瓦本体の劣化が進んでしまうので注意が必要です。
なるべく費用を抑えたいという場合は、塗装工事によるメンテナンス方法。
塗装工事では対処できないほどの塗膜のはがれがある場合は、葺き替えをする方法が良いでしょう。
⑤瓦のひび割れ
ひび割れが起こるということは、瓦本体が割れている状態なので雨水が屋根の内部に侵入してしまいます。
なるべく費用を抑えたいという場合は、ひび割れ部分にコーキングを打ち込んで上から塗装をする方法。
この先メンテナンスをしたくない場合は、葺き替えをする方法が良いでしょう。
⑥瓦のズレ
ズレたまま放置すると、屋根の内部に雨水が入り込んで、雨漏りや内部の建材の劣化が進んでしまいます。
さらに、鳥が隙間に入り込んで巣を作ってしまう可能性もあります。雨漏りなどを防止するために、早急に対処することが大切です。
瓦のズレが一部であれば瓦の接着、瓦自体が割れている場合は瓦の交換が必要になります。
モニエル瓦の表面は、紫外線や雨風によって塗膜が劣化していくため、定期的に塗装する必要があります。
■まとめ
最後に簡単に
・モニエル瓦とは、コンクリート瓦のこと
・メリットは、防音・断熱性に優れておりデザインが豊富なこと。
・デメリットは、衝撃に弱いく定期的に塗装メンテナンスが必要なこと。
以上です。
とは言え、屋根はお家の一番高い場所にあるため、普段の生活のなかで確認する機会は少ないでしょう。
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