屋根塗装が必要な屋根材と色選びでチェックしておきたい4つのポイント
2021.07.02 塗装関連
屋根はお家の中でも一番高い位置しており、日常生活の中で状態を意識することは少なく、ついメンテナンス時期を逃しがちです。
メンテナンスをせず放っておくと、色あせやコケが発生して美観性が低下したり、雨漏りが発生するなど、お家の寿命を縮める原因を作ってしまいます。
そのため、定期的な塗装メンテナンスが必要になりますが、実は塗装が必要・不要な屋根材もあるのです。
今回は、屋根塗装が必要な屋根材について説明するとともに、ご契約後の悩みどころでもある色選びのポイントについてご紹介します。
■塗装が必要な屋根材とは?
お家の屋根材にはいくつか種類があり、粘度瓦のような塗装の必要がないものもあります。
実際に塗装によるメンテナンスが必要な屋根材にはどんなものがあるのか解説します。
- セメント瓦
セメント瓦とは、セメントと川砂を混ぜ合わせて作られた屋根瓦のことです。
耐久性に優れている反面、防水機能がないため、定期的に塗装をしてコーティングしてあげる必要があります。 - モニエル瓦
モニエル瓦は、コンクリートを着色用のセメントで色付けをおこなったコンクリート瓦です。
見た目はセメント瓦とよく似ていますが、瓦の表面に着色スラリー層と呼ばれる、瓦に色をつけるためにセメントでできた着色剤が施されています。
そのため、塗装をする時はスラリー層をキレイに取り除かなければいけません。 - スレート
カラーベストやコロニアルとも呼ばれるスレート屋根は、現代の家づくりによく使われる屋根材です。
セメントを薄い板に加工しており、色やデザインが豊富なため、人気があります。
その一方で、塗膜が劣化した後のお水の吸い込みがすいやすく、コケが生えたり屋根材が反ってしまう恐れがあります。
また、中にはノンアスベストと言って非常に脆く塗装が出来ない種類もあるため注意が必要です。 - トタン
軽くて丈夫なことから古くから金属製の屋根材として主流だったのがトタンです。
しかし、塗膜が劣化して紫外線や雨風にさらされるとサビが発生し、放っておくと腐食が進み穴が開いてしまう恐れがあります。 - ガルバリウム鋼板
トタンに比べてサビに強い特徴を持つのがガルバリウム鋼板です。
そのうえデザインが豊富なため人気があり、カバー工法と呼ばれる屋根工事に使われるのもガルバリウム鋼板が一般的です。
■屋根の色選びでチェックしておきたい4つのポイントとは
いざ屋根塗装依頼して最初に悩むことは色選びです。
実は屋根の色によって見た目の印象だけでなく、お家の住み心地も変わってくることをご存知でしたか?
ここからは特に重視したい、色選びの4つのポイントを解説します。
- 色の違いで室温度が異なる
太陽光の反射率が高い色ほど遮熱効果があるとされています。
遮熱とは、太陽の熱を反射して熱の吸収や放射を抑えることをいい、伝わる熱の量を少なくする断熱とは仕組みが異なってきます。
明るい色ほど反射率が上がるため、黒などの暗い色よりは白に近い色を選ぶと遮熱効果を得ることができます。
「夏場は家の中が暑い」「2階の部屋がとにかく高温になる」という場合は思い切って白い塗料を選ぶのもおすすめです。
さらに、屋根塗装に使われる塗料には、もともと遮熱効果の高い機能性に優れた塗料もあります。
遮熱性の高い塗料を使えば室内温度の上昇を抑えられるため、快適に過ごせて冷房などにかかる電気代の節約することが出来るでしょう。
また、機能性塗料は屋根材の劣化を防止させる効果も期待できます。
日差しにさらされ続けている屋根材は太陽の熱で劣化してしまいますが、遮熱効果のある塗料を塗ることで表面温度が下がり、劣化のスピードを緩やかにしてくれるのです。 - 屋根塗装で人気の色・オススメの色を理解する
ファッションと同様に、家の外観や屋根の色にも人気やトレンドがあります。
様々な建築様式が取り入れられるようになってからは、モダンやコンテンポラリーといったテイストの人気が高く、それらに合わせやすいダークグレーやダークブラウン、ダークグリーンなどのシックなダークカラーの屋根色がトレンドです。
一方、前述の通り暗い色は熱を吸収しやすく遮熱効果が得にくいといった特徴があるため、明るめのライドグレーやライドブラウンなどを選ぶ人も増えています。
明るめのシックな色を選ぶ理由としては、汚れや劣化が目立ちにくいという点もあるでしょう。
遮熱効果の高さでは白が一番ですが、汚れが目立ちやすくこまめなメンテナンスが求められます。
明るめのシックな色ならば、汚れや劣化を目立たせずに遮熱効果を得られ、ベージュやクリーム系など外壁に人気の色とも合わせやすいのでよく選ばれています。
ただし、同じ色でも塗料のメーカーによって発色が違う場合があるため、色選びの際はカタログや見本板などを必ず参考にしましょう。
大きな面積に塗ることで、明るく感じやすい傾向があることも頭に入れておくと失敗を防ぐことが出来ます。 - 色が人に与える心理効果
「家づくりにこだわりがある」「流行に関係なく自分の好きな色の屋根にしたい」といった人もいるでしょう。
屋根の色は家全体のバランスを左右してしまうため、色選びには慎重さが求められます。
また、色にはそれぞれ心理効果があるため、見せたいイメージがある人は色が見る人に与える心理効果をベースに決めるものおすすめです。▶赤系
暖色の赤系は屋根の色として多く採用されてきました。赤といってもブラウン系やオレンジ系を選べば印象も大きく変わります。
原色に近い色にしてしまうと奇抜さが目立ちますが、深みを持たせた色を選べば落ち着いた上品な印象を与えることができます。▶青系
赤系と同様に屋根の色として選ばれることの多かったのが青系です。
寒色ではあるものの、清潔感やクールな印象を持たせやすく、引き締め効果も期待できます。
濃い目の色を選べば汚れも目立ちにくいため、ネイビーなどは人気のある色です。▶黄色系
明るく元気な印象の黄色系は注目度抜群の色です。
個性のアピールにはぴったりですが、近隣住宅や街並みとのバランスを考えながら決めないと悪目立ちしてしまうおそれがあるので注意しましょう。
また、原色は色あせしやすく、目立ちやすいのでこまめなメンテナンスが必要です。▶黒・グレー系
どんなテイストのお家にも合うのが黒やグレー系です。
遮熱効果は低いものの、シックで色のバランスを取りやすいので色選びに迷ったら黒系を選ぶという人は多いでしょう。
ただし、あまり多用すると暗く陰気な印象を与えてしまいます。▶白系
遮熱効果が高く清潔感のある白系は、汚れが目立ちやすいのが難点です。
また、テイストによっては無機質で冷たい印象を与えてしまうため、家とのバランスが難しい色でもあります。
真っ白ではなくアイボリーやクリームといった少しニュアンスのある色を選ぶと合わせやすいでしょう。 - 外壁との相性を理解する。カラーシュミレーションを行いましょう
お家の外観は屋根と外壁の色のバランスが重要です。
外観で使用する色の数は少ない方がバランスを取りやすく、同系色でまとめる・差し色で締めるなど、相性のいい組み合わせを考えましょう。
とはいえ、仕上がりのイメージをつかむには経験やコツが必要です。
屋根塗装を扱う業者や塗料メーカーの多くは、画像を使ったカラーシミュレーションを導入しています。
使用しているディスプレイなどによって色の再現が異なる場合があり、実際の仕上がりとは若干変わりますが、大まかなイメージをつかむことが出来ます。
■屋根塗装の必要性を把握しましょう!
今回は屋根塗装が必要な屋根材や色選びでチェックしておきたいポイントをご紹介しました。
普段あまり目にすることのない屋根ですが、雨風や日差しにさらされ続けているため、塗装による定期的なメンテナンスが必要です。
また、塗料の色によっても得られる効果や人に与える印象が変わってくるため、よく考えながら色選びをする必要があります。
どのような色を選べばいいのか迷った際は、カラーシミュレーションを利用するなどして全体のイメージをつかむことから始めるといいでしょう。
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